【学校紹介】女子聖学院中学校高等学校 前半 インタビュー

学校紹介:インタビューNo.158

女子聖学院中学校高等学校

北区中里3-12-2

Be Messenger

女子

今回インタビューに答えてくださった
校長 塚原 隆行先生
今回を学校を案内してくださった
広報室長 大津 佑万先生

👇👇👇インタビュースタート👇👇👇

✐✎✐✎まずは✐✎✐✎

A1: 中学1年生が4クラス、中学2・3年生は3クラスずつあります。中学全体で330名在籍しています。高校1年生が4クラス、高校2年生が3クラス、高校3年生が4クラスです。高校全体で300名在籍しています。

今年度は630名でスタートしています。

A2:高校入試はなく中高一貫校です。

A3:本校の建学の精神は、『神を仰ぎ人に仕う』ですが、受験生と保護者や送り出してくださる塾の先生にとって分かりやすくするため、10数年前から『Be Messenger』を教育目標に掲げています。それを短くした解説が「キリスト教の教えを土台として、豊かな人間性と主体的に未来を描く力を育み、自ら問いを見つけ探究し続ける姿を養う」になります。


大きな本校の特徴としてプロテスタントのミッションスクールです。毎朝礼拝を行っています。讃美歌を謳い、その日の聖書箇所の朗読があります。そこに照らし合わせ励ましのメッセージがあり、お祈りをして終わります。毎朝20分、年間を通して200回、6年間で1200回行います。95%は本校に入学をしてから聖書や讃美歌を手に取るご家庭です。礼拝は『心に良いご飯を頂く時間です』とお話ししています。それを心の引き出しに6年間蓄えることで、女性として一生生きていく上での精神的な軸が、心や頭が柔らかい十代の時に創られます。『その良い言葉がお嬢様を一生支え活かし励まします。』と説明会などでお話させていただいています。

男性よりも女性の方が自分の都合によらない所で、人生が制限されます。卒業生によると『本校に在学中に分かるというよりは、20代、30代、40代にさまざまな壁にぶち当たった時に、在校中に聞いた言葉が支えになっている』ようです。チャペルが懐かしいと言ってくださいます。卒業後にこそ意味を持つものです。それがすべての基盤になります。その上でミッションスクールですので、英語グローバルを創立以来大切にしています。またこのような時代ですので、サイエンスも大切にしています。

A4: 駐輪場がありませんので、許可をしていません。

A5: 4分の3は23区内在住の方です。630人中埼玉が120名、千葉30名、一桁ですが、神奈川、栃木からも通学をしています。平均通学時間1時間の方が通学しています。近年は湾岸方面からも一部ですが、

✐✎✐✎学びについて✐✎✐✎

A6: 文理選択以外のコース分けはしていません。文理選択は高校1年生から2年生に進級する時に分かれ、選んだら2年間それで進みます。

文系:理系は3:1で文系が多いです。今後徐々に理系に進む生徒を増やして行ければと思っています。それが彼女たちの経済的に自立できる道であり、お父様に指示を得る道と考えています。相談会で近年お父様から『理系特進はありますか』『医学部進学はできますか。』と鋭い質問が飛びます。そこで、理系の香りがないと最初から選択肢に入らないと感じています。本校も理系の準備がありますことをご理解いただければと思います。

A7: 英語で言えばペアワーク・グループワークを中学1年生から取り入れて実際に使うことを大事にしています。また英会話にいては、学習歴が最初から違いますので、中学1年生から1クラスを習熟度別2分割にしています。既修者のクラスと、初心者のクラスですが、入れ替えがありので、上達すれば既修者のクラスに変更になります。英語の授業では、中学3年生から高校3年生まで、2クラスを3分割しています。アドバンス1クラス、スタンダード2クラス、ひとクラスが20名ほどになります。こちらも入れ替え制ですので、一定の緊張感を持ってやらせていただいています。

数学は、高校1年生は1クラス2分割、高校2年生からは文理分けになります。理系は1クラスになりますので非常に手厚い指導になります。さらに数Ⅲまで必要な生徒と、ⅡBまでの生徒に分かれますので、ゼミのように授業を行っています。また高校3年生になると一人ひとりの志望校過去問を配布して学習を進めています。

A8: チューターの指導を受けることができる自習室です。4部屋あります。受付・質問対応の部屋があります。そこには教員が2名、契約した大学生や大学院生がいます。そこでは入室退出のご連絡が保護者の方に行きます。本校は部活動が終わり17:30下校ですが、ラーニングセンターで勉強する生徒は、18:20です。部活動後に宿題を終わらせたり、翌日の小テスト対策をしたり勉強することができます。コンセプトは、『家庭学習の学校内完結』で2015年に開設した放課後の学習施設です。

2つの自習室は、個人キャレル(個別ブース)があり、117座席準備しています。そこでは原則無言で学習をします。質問対応部屋には、質問ボックスが置いています。質問したい人は質問カードに氏名、教科、質問内容を書いて入れると、順番にお呼びしますので、質問対応部屋に移動して、チューターに教わります。

特に中学生は、英数国と連携していますので、足が向きやすいように提出物の提出場所になっています。

4部屋目は、オプションになりますが、個別指導部屋があります。10ブースあり別料金がかかりますが、希望のご家庭には、面談をさせていただいてニーズを聞いて、得意を伸ばしたいので先を勉強したいのか、苦手を克服したいから戻りたいのか、そこからスタートをします。3:30~、4:30~、5:30~から選んでいただき1日30名が受講することができます。

学校で、5教科の受験の基礎は、授業、講座、ラーニングセンターで作れます。

チューターの中に必ずOGがいますので、ロールモデルとして見ているようです。卒業したばかりの先輩がチューターとしてきている時には、精神的に寄り添ってもらえる安心感があるようです。

A9:高校2・3年生を対象とした、自発的な学習集団です。土曜日の午後や長期休暇中に教室を開放し、担当教員がテーマや趣旨を提示します。そのテーマに関心のある生徒が自由に参加する仕組みです。

以前、私が担当した際には、「世界史・日本史の教員と一緒に、次の模試に向けてどのような準備をすればよいか」というテーマで参加者を募りました。

この活動では、教員が一方的に授業を行うのではなく、生徒同士で考え、意見を交換しながら学びを深めていきます。例えば、模試の概要を説明した後、過去問を教材として取り上げ、生徒同士で問題を解き、解説し合う場を設けました。

教員は必要に応じてサポートしますが、あくまでも生徒が主体となって学ぶことを大切にしている、自発的な学習の場です。

A10: JSGプランナーは、毎年4月に全校生徒に配布しています。月間予定を記入するページに加え、時間軸のある週間ページがあり、その横にはチェックボックス付きの「やることリスト」を記入できるようになっています。

中学1年生の春には、まずこのプランナーの使い方を丁寧に指導します。特に定期試験前には「やることリスト」の作成を行いますが、最初は全員で一緒に取り組みながら、計画の立て方を学びます。

ゴールデンウィーク明けには、ある設定をかけさせていただきiPadを配布しますが、スケジュール管理については紙のプランナーを使うか、iPadを使うかを生徒自身が選択できます。ただし、どちらを選ぶ場合でも、まず全員がプランナーを使ったスケジュール管理を練習してからスタートします。そのため、日々の予定管理や1週間・1か月単位での計画管理が身に付いていきます。

高校生になると、生徒会活動や委員会活動などさまざまな役割を担うようになります。教員との打ち合わせの際にも、プランナーまたはiPadのどちらかを持参し、予定を確認しながら活動を進めています。

A11:中学2年生以上を対象とした、夏休み期間中の3泊4日の「理科見学旅行」があります。50年以上続く伝統的な本校の理系教育を象徴するプログラムです。

日本全国を6つの地区に分け、在学中にさまざまな地域を訪れることで、日本各地の自然や科学に触れられる内容となっています。これまでにも、世界遺産に登録された知床や白神山地、小笠原諸島を訪れたほか、屋久島で日食が観測できる際には屋久島への見学旅行を実施しました。

昨年度はバス1台分の参加者を募り、東北地方を訪れました。このプログラムの大きな魅力は、一般的な家族旅行ではなかなか入ることのできない施設のバックヤードや特別な見学場所を訪問できる点です。

また、本校の旅行行事の特長として、案内者や見学内容の質の高さが挙げられます。理科見学旅行に限らず、修学旅行も旅行会社任せにはせず、学年教員や教科担当教員が自ら下見を行い、訪問先と綿密に打ち合わせを重ねながら、プログラムを一から作り上げています。そのため、生徒にとって学びの深い充実した体験となっています。

A12:本校では、ICT教育の根幹として「デジタル・シティズンシップ」を大切にしています。

デジタル機器やインターネットの活用については、大きく分けて「利活用による利便性に注目する考え方」と「危険性を重視する考え方」があると思います。本校では危険性についてもしっかりと指導しますが、それ以上に「どのように正しく、責任を持って活用するか」を重視しています。そのため、利用上のルールや考え方についてガイダンスを行ったうえで、ICT活用をスタートしています。

実際の授業では、若手教員を中心にiPadを活用した教材配信や課題提出、電子資料の投影などが行われています。また、高校の情報の授業では、46台のMacを備えたPC教室を活用し、データ処理や情報活用に関する学習を行っています。

さらに、関係教員の尽力により、本校は昨年度に続き今年度もDXハイスクールに指定されました。今後はその環境を生かしながら、より多くのワークショップや先進的な学習プログラムを展開していく予定です。

※**デジタル・シティズンシップ(Digital Citizenship)**とは、インターネットやSNSなどのデジタル技術を適切かつ責任を持って活用し、社会の一員として主体的に参画するための能力や行動規範を指します。

✐✎✐✎英語教育・国際理解教育✐✎✐✎

A13: 本校の英語教育では、英語力そのものだけでなく、「英語を使うためのマインド」を育てることを大切にしています。言葉は道具ですので、使ってこそ価値があります。そのために「英検マイルストーン2026」を掲げ、新しい英語教育がスターとしました。

本校には、幼少期を海外で過ごした生徒や、ご両親のどちらかが外国出身の生徒、日本語を話せるのが家族の中で本人だけという生徒など、さまざまな背景を持つ生徒が在籍しています。そのため、多様性を受け入れる土壌がもともとあります。

さらに、礼拝では「自分は神様の最高傑作であり、隣にいる友人も神様の最高傑作である」という考えを大切にしています。もちろん12~13歳の生徒たちはまだ成長途中ですが、何か問題が起きた時に立ち返ることのできる軸を持っていることは非常に大切です。

そのため本校には、「間違えても笑われない」「まずは使ってみよう」と思える安心できる環境づくりを心がけています。英語を学ぶうえで、この安心感は大きな力になると考えています。

また、大学入試において英検が重要な役割を担っていることを踏まえ、今年度から新たな英検対策プログラム「英検マイルストーン2026」がスタートしました。単語力と文法力を軸に6年間をかけて学び、英語初心者の生徒でも高校3年生の1学期終了までに英検2級を高得点で取得することを目標としています。英語履修者については、準1級の高得点取得を目指します。

特に中学3年生と高校1年生は英検取得に重要な時期であるため、水曜日の7限目に取得級別の講座を設置し、英検対策に取り組んでいます。また、中学1・2年生は1月の英検受験に向けて、冬休み開始直後に「英検BOOST」と呼ばれる必修の英検対策講座を実施しています。

さらに今年度からは、学年の枠を超えて受講できる通年型の英検講座も始まりました。従来の準2級・2級に加え、3級と準1級の講座も開設し、4つの級に対応しています。

文法学習についても、学年の壁を取り払ったスパイラル型講座を実施しています。主に中学2・3年生、高校1・2年生を対象としていますが、英語が得意な生徒にとっては先取り学習となり、理解を深めたい生徒にとっては復習の機会となります。

このように、

中学3年生・高校1年生対象の水曜7限講座「英検CORE」(必修)

中学1・2年生対象の「英検BOOST」(必修)

学年横断型の通年講座「英検SPIRAL」(選択)

を通して、学校全体で英語力と英検取得を支援しています。一方で、本校が大切にしているのは資格取得だけではありません。

2015年からは、長期休暇中に中学全学年を対象とした3日間の英語のシャワーを浴びるプログラム「Global 3Day Program」を実施しています。生徒10人に対して1人のネイティブ講師が入り、英語だけで1日を過ごします。

中学1年生では「Because〜」を使った自己紹介や異文化理解から始まり、学年が上がるにつれて内容は高度になります。中学3年生になると、限られた語彙の中でディスカッションにも挑戦します。

この3日間のプログラムでは、3年間で合計45コマを経験し、およそ40名のネイティブ講師と関わることになります。

特徴的なのは、講師の多くが英語を第一言語としない国・地域の出身者であることです。生徒たちが将来出会う世界では、英語を母語としない人々と英語を共通言語として仕事や生活をする機会が多くあります。そのため、本校では実社会に近い環境を意図的に用意しています。

プログラム最終日には課題に基づいたプレゼンテーションを行い、選ばれた生徒はチャペルで全校生徒の前で発表します。ここを一つのゴールとしています。

卒業生からは、「在学中は正直あまり好きなプログラムではありませんでした。しかし大学で英語のプレゼンテーションを求められた時に女子聖学院での経験を思い出し、自信を持って発表することができました」という声も届いています。

英語力の向上だけでなく、「英語を使うことへの心理的な壁を取り払い、自分の考えを伝えられる力を育てること」が、本校の英語教育の大きな特徴です。

A14:UPAS(海外大学進学協定推薦制度)は、海外大学への進学を目指す生徒を支援する制度です。本校では昨年度からUPASと連携し、英語資格のスコアと高校での成績をもとに、欧米を中心とした約100の海外大学への進学ルートを開いています。

本校では以前からイギリス、中国、韓国などの海外大学へ進学する生徒はいましたが、UPASと提携したことで、より体系的なサポートが可能になりました。専門カウンセラーのアドバイスを受けながら出願書類を準備し、進学に向けた心構えも整えたうえで送り出すことができます。

海外に興味を持った生徒にとって、国内大学だけでなく海外大学も進路の選択肢として考えられる環境が整っています。

A15:HLABは、海外大学の寮生活に近い環境を日本国内で体験できるプログラムです。多様な国や文化的背景を持つ人々と共同生活を送り、日々の対話や議論を通して新しい価値観に触れることができます。

本校はHLABと出会い、高校として初めて提携を行いました。高校2年生の3学期には、下北沢にあるHLABの寮から本校へ通学することも可能です。寮には高校生、大学生、若手社会人、留学生、日本で働く海外出身の方などが生活しており、学校の中だけでは得にくい学びを経験できます。また、長期の寮生活が難しい生徒には、夏休みに参加できる9日間の短期プログラムも用意されています。

HLABに参加した生徒の中には、その経験を通して視野を広げ、自分の関心や将来像を深めたうえで、総合型選抜や学校推薦型選抜などの年内入試に挑戦する生徒もいます。実際に、慶應義塾大学、立教大学、学習院大学などへの進学につながった例もあります。

海外大学進学だけでなく、国内大学進学においても、自分の可能性を広げ、進路を主体的に考える機会として活用されています。

✐✎✐✎サイエンスについて✐✎✐✎

A16:本校の生徒の中には、受験を経て算数に苦手意識を持っている生徒もいます。そのため、中学1年生のスタートを丁寧に行っています。例えば、正の数と負の数はトランプの赤と黒の違いを用いて楽しく学びます。色が変わるとマイナスになったりプラスになったりすることを、身体感覚で覚えていきます。また、授業の記録をノート提出とは別に、週に1枚提出してもらっています。中学1年生は週に5時間数学がありますが、その5時間の授業の中で、自分が明確に理解できたことや、不明なまま残ってしまった部分を記録し、教師に提出します。教師はそれを見て、次の授業展開や個別の声掛けに生かしています。個人的に声をかけてもらうことで生徒のモチベーションは上がりますし、「分からないことが分かった」という達成感を味わうことで、学習への意欲を引き出すことができています。また、教師側もノート点検だけでは分かりにくい「どこでつまずいているのか」を把握することができます。この取り組みは中学校3学年で共有され、引き継がれています。
理科は物化生地を幅広く学べるカリキュラムです。「なぜ?」を大切にする仕組みを軸に、各科目の先生たちが趣向を凝らした授業を展開していらっしゃいます。中庭での植物の観察授業などは、緑豊かな本校だからこその取り組みです。

A17:今年から中学2年生がGirls Meet STEM(ガールズミートステム)という催しに参加します。これは企業が催す中高生女子を対象とした、理系女子を育成していくためのプログラムです。多くの理系と言われる会社の女性社員とお話をし、交流します。女性が理系の職種についた場合に、どのような20代の時を過ごしてきたかを聞くことができます。理系は「研究者」や「開発者」だけが仕事ではありません。理系出身の女性の社会人の方々をロールモデルとし、「あ、理系でもこういう仕事に就けるんだ」というマインドセットをすることが最大の目的です。

本校では中学3年生から本格的な進路学習を始めていますが、その準備段階として中学2年生でこのようイベントに参加し、理系マインドを育んでいます。

高校生は毎週水曜日の5限目がゼミ学習の時間です。高校1・2年の壁を取り払い、16ゼミを展開しており、1年の最後には小論文やポスター発表、作品などの成果物を提出します。理数系のゼミもたくさんあり、生徒は自分の興味関心に沿って探究活動を行なっています。昨年度はガチャガチャのあたりを引く確率を探究している生徒もおりました。

さらに、授業は別学ですが、中学2年生からは放課後に聖学院の男子生徒と共同でプロジェクト学習に取り組むことができます。この取り組みは2017年から続いており、これまでは主にSDGsをテーマとして活動してきました。2024年度からは、理数系分野に焦点を当てた「デジタルリテラシーを中心としたプロジェクト型学習」をスタートしています。生徒たちは「ロボッチャ®全国大会」の出場や「サイエンスアゴラ」といったイベントでの発表を目標に、男子と共同プロジェクトの探究活動や研究に意欲的に取り組んでいます。

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