【学校紹介】本郷中学校・高等学校 後半(インタビュー)
学校紹介:インタビューNo.85
勉強・部活動の『思い』を持っているのが本郷生
本郷中学校高等学校
『強健・厳正・勤勉』
👇👇👇インタビュースタート👇👇👇
✐✎✐✎高等学校✐✎✐✎
Q15:高校1年生からコース分け(特進コース・進学コース)をされていますが、それぞれの特徴を教えてください。
A15:このコースは希望制です。中学3年生の秋に希望調査をします。特進コースは、東京大学、東京工業大学、一橋大学、京都大学の4つの大学を志望している生徒たちです。枠が40名×2クラスなので合計80名になります。80名を超えた場合は、学校の成績と外部模試の成績で選考になります。毎年80名を超えていますので、選考しています。
実際に選考に漏れてしまった生徒でもこの4つの大学を目指している生徒もいます。進学コースにいても私立の大学だけでなく、4つの国立大学へ進学している生徒もいます。
この2つのコースの授業進度は同じですが、特進の授業内容の方が難しいです。さらに特進コースは全教科オールラウンドに学びます。
高校1・2年生の時に特進に在籍していましたが、国立から私立へ志望を変更した生徒もいて、そのような場合は2年次から進学コースへ変更することはできます。
Q16:文系・理系でクラス分けをしていますか。
A16:高校2年生で文系・理系を分けていますので、特進の文系・理系、進学の文系・理系と4つに分かれます。
Q17:春期・夏期・冬期等の長期休みの講習はされていますか。
A17:夏期講習を行っています。高校生は〇〇大学講座、小論文講座などがあり、自分が受講したい講座を選択します。中学生は勉強の講座はしていません。普段の授業で体験できないような教養講座を開催しています。物を作ったり、料理を作ったり、保護者やOBに声をかけて、弁護士、会計士、医師の方に来ていただき、職業の話を聞く機会を設けたり、時間に余裕がある夏だからこそ普段できないようなことを、中学生には体験してもらっています
Q18:部活動の加入の割合を教えてください。
A18:中学生は98%、高校生は約87%です。高校3年生までを含めてなので加入の割合は高いです。
中学1年生は全員加入をしてもらっていますが、中学2年生からは自由選択になります。本郷に入学する目的が部活動の生徒は多いです。
Q19:学校は何時まで残ることができますか。
A19:中学生は18時、高校生は19時です。
✐✎✐✎進路指導について✐✎✐✎
Q20:2者・3者面談はどのくらいの頻度で行われていますか。
A20:生徒との2者面談は、学期に一度なので年3回、保護者面談は夏に1度、毎年行っています。
Q21:校内予備校はありますか。
A21:ありません。
Q22:自習室はありますか。何席用意されていますか。
A22:静かに学習をするための自習室として、中学生用で30~40席、高校生用として80~90席あります。その他に『ラーニングコモンズ』という話しながら、教え合いながら学習する空間があり、約70席あります。教室で勉強する生徒もいますので、自分の好きな場所で勉強しています。
Q23:キャリア教育はどのような事をしていますか。
A23:本郷は職業に特化したキャリア教育はしていません。どの職業に就いても人と人との関わりや繋がりがあります。本校は同じ学年だけでなく、先輩とも、後輩とも繋がりを多く持てる様に、行事も中学生と高校生が一緒に行ったり、委員会でも中学生と高校生がペアになり仕事をしたりしています。
生徒たちは、自分の点数や偏差値、順位にこだわって勉強し続けていますが、それは本郷の楽しみ方ではなく、本郷内で上位だとしても何の価値もありません。今までは自分のために勉強をしてきたけど、大学受験の時は『自分のための勉強から人のために自分は勉強している。』という考えに変わらないといけないと伝えています。人を感じて勉強してほしいです。
自分が分かっている内容で、他の人が分からないと『マウント』を取ろうとします。それは本郷の楽しみ方はそこではありません。分からない人がいたら『教えましょう』。自分が分からないときは『教えてもらいましょう』。『応援されるから応援したくなるし、応援しているから応援される。』と彼らに伝えています。
人との関わり方が本校のキャリア教育です。
Q24:『最近、大学合格実績が伸びていると思われる学校』として雑誌のランキングの上位で紹介されていましたが、学校として変化があったのでしょうか。
A24:25年前に本郷がしていたことを勉強でもするようになりました。例えば中学1年生が入学してきたら、初めに中間テストがあります。中間テストがどのような存在なのか入学したての生徒には分かりません 。それを担任は説明をしません。合同授業で、中学1・2年生がペアになり、1対1で中学2年生から1年生がアドバイスをしてもらいます。これは15年前に教員の提案でスタートしましたが、初年度中学2年生に『中学一年生にアドバイスしてほしい』とお願いをしたら『そもそも勉強は、アドバイスは関係なく自分でするものだ。』『自分たちも中間テスト前なのに、なぜ時間を潰さなければいけないのか』と反対する素直な声がありました。そのような中、1年目は開催されました。2年目続けて計画したところ、問題なく開催することができました。1年前先輩にアドバイスをもらっている2年生なので、そのイメージで後輩へアドバイスをしていました。
『自分だけ点数を取りに行くのではない。』というところに繋がっています。
コロナの時期も中止せずに動画で開催することができました。そこには生徒たちの『15年間先輩たちからのバトンを繋いできているので、後輩たちにも繋いでいきたい。ここで途切れさせたくない。』という声がありました。そこで中学2年生が動画を作成して配信することで中学1年生へアドバイスをすることができました。この動画のバトンは、2年間続き、コロナの期間を乗り越えることができました。
勉強というキーワードで先輩と後輩を繋ぐことができる感覚が本郷にはあります。高校生になり、大人が言うアドバイスを聞かなくなる時期があります。大学を考えたときに、部活動で忙しい先輩が、朝早く来て勉強する姿を見て、真似するなど、良い影響を受けてスイッチが入るなど、ジワジワと効いてきます。
Q25:1対1のペアはどのように決まるのでしょうか。
A25:出席番号順です。保護者の方がどの先輩からアドバイスがもらえるのか気になるようです。学年順位1番から200番台までいます。自分の成績は後輩にはもちろん伝えません。1位の子は堂々とアドバイスをしていますが、1年生の時に成績は良くなかった生徒は、『こうしておけばよかった。』いう基でアドバイスをしますので、必ず名選手が名監督になるとは限りません。成績が悪くても良いアドバイスをする子もいます。
保護者の方にも『学年順位が何番の生徒からアドバイスがもらえるかで、大差はありません。』と伝えています。
相性が悪いという理由で、ペアを解消することはしません。社会に出てからいくらでも、相性の悪い方と仕事をする機会があります。『少し気が合わない』『自分には良いアドバイスがもらえなかった』という時は、自分は次へそのアドバイスをしなければいいだけです。1年間はペアが続き、中学2年生は、年間4~5回1年生へアドバイスする機会があります。
英検の面接対策もその形で行っています。既に級を取得している高校生が面接官をしています。2級を取得している生徒はもう一度、2級の勉強をし直して、中学生に責任をもって教えてくれます。ペアの子が落ちてしまうと『自分のせいだ・・・』と思い、自分の時間を削ってしっかりと準備をしてきてくれる生徒もいます。それもあり合格率も上がりました。このように本校ではいろんな場面で人と人との繋がりがあります。
Q26:大学の入試方法の割合を教えてください。(指定校、総合型、一般)
A26:ほとんど推薦はありません。手を挙げる生徒は、慶応・早稲田・上智の推薦の枠が合計10あるので、10名くらいの生徒手を挙げます。それ以外は一般です。
Q27:大学、短大、専門、就職の割合を教えてください。
A27:100%大学進学です。
✐✎✐✎その他✐✎✐✎
A28: ありません。ここだけです。
Q29:心のケアはされていますか。
A29:カウンセラーの先生は週3回来ていただいています。養護教員は3名います。中学生は友達とトラブルになる確率が高いので、複数担任制をとっていて、中学生は担任が2人います。生徒側からしてみたら一人の担任と相性が悪い場合もあるので、その場合はもう一人担任と相談ができます。教員側からすると、『一人の目で見るのではなく、二人の目で見よう。』という意味を含めています。
Q30:本郷中学校・高等学校らしい生徒とはどのような生徒ですか。
A30:勉強だけするために来てはいません。本郷のことを分かって入学している生徒たち。『偏差値が合う。』『近所だから』というキーワードではなく『勉強も部活動もしたい』部活動の価値観が同じ生徒や保護者の方が入学しています。6年間『成功したり失敗したり』『壁にぶち当たったり』『努力して乗り越えたり』仲間と一緒にすることが、社会に出て財産になるのではないかと思っている方が集まっています。
勉強・部活動の『思い』を持っているのが本郷生です。
Q31:本郷中学校・高等学校として知っておいてほしいことはありますか。
A31:人と人との関わりが多い学校です。『自分を高めるだけでなく、お互い高め合いましょう。という学校』というのが一番大きいです。
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