【学校紹介】女子美術大学付属高等学校・中学校 後半(インタビュー)

学校紹介:インタビューNo.92

身に付ければならない能力や所作を身にてけている生徒たち

女子美術大学付属高等学校・中学校

『好き』を力にする

👇👇👇インタビュースタート👇👇👇

✐✎✐✎国際教育✐✎✐✎

Q17: 『美術の知識を活かして世界で活躍する人=ARTIST』の育成を目指していますが、どのような英語教育をしていますか。

A17: アートイングリッシュというオリジナル教材があり、完成していますが更新し続けています。自画自賛になりますが面白く良い内容になっています。高3の教育目標の頭文字をA、高2の教育目標の頭文字をR、各学年の頭文字を縦読みすると『ARTIST』になります。これを全てマスターすると『ARTIST』になれると話しています。

通常の英語の教科書は興味をそそる内容とは言えません。ゴッホの弟テオがゴッホに宛てた手紙を題材にしたり、ゴッホが友人と喧嘩別れした時の内容だったり、本校の生徒たちが、前のめりになり食いつく内容にしています。それがアートイングリッシュのスタートになります。必ずネイティブ教員が付きます。先日中学生では、他校では絶対にニーズがない内容ですが、線の種類を学んでいました。直線、曲線だけでなくジグザク線、点線など10種類以上の線の単語やマチエール(表面の雰囲気(材質感・表面の形))の単語を学んでいました。この目標が『自作を英語で語れるようになろう』です。スピーチではまだできませんが、文ではかなりできるようになっています。

Q18:美術研修旅行や語学研修旅行ではどのような事をしますか。また対象学年を教えてください。

【美術研修旅行】

・パリ、イリ・ド・フランス美術研修旅行

・イタリア美術研修旅行

【語学研修旅行】

・オーストラリア語学研修旅行

A18: 美術研修旅行コロナ禍で止まっていましたが、今年から高校生対象で再開しています。美術研修旅行は美術館で鑑賞します。旅行会社の方も驚く内容で、普通のツアーでしたら半日一つの美術館であちらこちらを観光して回りますが、本校の研修旅行は、一日中ルーブル美術館で鑑賞します。本当に美術研修旅行です。希望制でパリでは20~30名が参加しています。イタリアは都市間を移動しますので、20名です。両国とも卒業生が在住していますので、一緒に食事をし、お話を聞く機会を設けています。

語学研修の対象は高校生ですが、3週間行きますが。まだ再開していません。

Q19:特別語学講座はどのくらいの頻度で行われていますか。また対象学年を教えてください。

・フランス語

・中国語

・イタリア語

A19: 年間約7回開催しています。対象は中・高です。

Q20: 美術交流をされていますが、どのような事をしていますか。

・中央美術学院

・ソノマアカデミー

・ボストンラテンアカデミー

A20: 中央美術学院が一番積極的に交流をしていましたが、現在はコロナで中断しています。今までは生徒の交流で『行き展覧会を開催』『来て展覧会を開催』、同様に教員の交流で『行く』『来る』の4年のサイクルを2周りできたところで中止になりました。中国の北京にある中央美術学院は、日本でいう芸大みたいな大学で、同じ付属校同士の交流をしていました。

✐✎✐✎進路指導について✐✎✐✎

Q21:2者・3者面談はどのくらいの頻度で行われていますか。

A21:2者面談は随時行っています。3者面談はあまり行っていなく中3・高3の夏休みに入ったところで実施しています。

Q22:自習室はありますか。何席用意されていますか。

A22:自習ためだけの部屋はありません。

Q23:何時まで学校に残ることができますか。

A23:最大6時です。

Q24:高大連携をしていますか。されていればどのような事をしていますか。

A24:多くの高大連携をしています。本日も高校1年生がキャンパス見学会に相模大野のキャンパスに行っています。

全学年を通して中高大連携授業をしています。大学の先生をお呼びして特別授業をするのではなく、通常の美術のカリキュラムに、補強してもらいます。例えばポスターを描く授業で、グラフィックデザイナーの先生に来ていただいて、一言入れてもらったり、作品を講評してもらったりする連携授業を中1~高3まで各学年に必ず1回ずつは入れるようにしています。在学中に6回は大学の先生に直接教えを乞うようにしています。もちろん女子美の先生です。高校1年生が相模大野と杉並のキャンパスを見ます。

高校2年生は春に全専攻領域の研究室から来ていただいて、一部屋ずつ与え、学外説明会を本校でやってもらいます。親御さんも来ていただいて生徒と一緒に話を聞いてもらいます。夏はワークショップに参加します。

高校3年生はオープンキャンパスに参加します。

大学の卒業展を見に行ったり、女子美祭を一緒にしたりしています。同じ敷地なので中高大連携は多くしています。

Q25:女子美術大学の併願はできますか。

A25:基本はできませんが、内部推薦資格を有したまま国公立の美術系の大学、芸大や地方にある国公立の芸術大学は許可しています。女子美内定状態で、受験はしてもいいですが、落ちた場合は女子美へ進学しなければなりません。私大はしていません。

Q26:指定校推薦はどちらのコースでも取ることはできますか。

A26: 他校から指定校枠は来ています。基本は生徒に『好きなことをしてほしい』と思う学校ので、『やりたい事が他校にあり、指定校があれば、使いましょう。』と考えています。

Q27:内部進学する生徒の割合を教えてください。

A27:8割が内部推薦進学です。『そのまま進学しなさい。』と推奨しているわけではありませんが、そのまま進学します。中学入学した生徒は10年本校に在籍するつもりで来ているようです。外部へ進学する中で約10名は一般の学校へ進学しています。残りが他大へ進学や進学準備をしています

Q28:大学の入試方法の割合はどのくらいですか。(指定校、総合型、一般)

A28: 内部推薦進学が8割、一般でチャレンジしている生徒もいます。

Q29:大学、短大、専門、就職の割合を教えてください。

A29: ほぼ大学へ進学しています。短期大学へ進学する生徒は少なく5名もいません。専門は数名、就職はいません。

✐✎✐✎その他✐✎✐✎

Q30:女子美術大学付高等学校・中学校の施設は他にありますか。

A30: ありません。

Q31:心のケアはされていますか

A31: 相談室があり、しっかりと機能していますし、教員も触れない部分があります。

Q32:女子美術大学付属高等学校・中学校らしい生徒とはどのような生徒ですか

A32: 良くも悪くも自分勝手な子が多いです。結果的に“自分勝手”ではなく、自分勝手に生きていきたいので、身に付けなければいけない能力や身に付けなければならない感覚を身に付けていきます。その一つが技術です。技術を持っていることが自分勝手でいられる最大の魅力です。なかなか自分勝手という言葉は出しにくいですが、好きということを貫いていくために、身に付ければならない能力や所作を身にてけている生徒たちです。

あとは他者理解できる子たちです。自分勝手に自分の意志を通していたら他者は許してくれません。他者を許すことで、『あの子はあの子、私は私』という感覚にお互いがなることできます。そのような点で他者理解は進んでいる学校です。本校では上級生が下級生の作品を見て『凄い、この作者尊敬できる。』という言葉が出てきます。普通の中高一貫校では中学2年生が高校3年生に適うことが一個もありません。高校3年生の生徒が『私にはこんな素晴らしい作品は作れない。』と言えるほど他者理解は進んでいます。

Q33:女子美術大学付属高等学校・中学校として知っておいてほしいことはありますか

A33:『あなた自身が美術好きであるかどうか。』ということを知って入学してほしいです。

本校に入って美術好きになるわけではありません。保護者の方がそこの部分を取り違えている場合があります。保護者がお子さんを美術好きにさせるために本校へ入学させたい。と思い、『御校へ入学させれば美術好きにしてくれますよね』『個性的にしてくれますか。』と質問があります。『それは両方ともしません。学校としては元々お子さんが持っている方を求めています。』勉強はできても美術が好きでないと続かなくなります。

『個性』に関してもそうですが、個性を伸ばしていません。元々ある個性を強化しています。パワーアップさせていると考えていただければと思います。学校は教育によって、生徒を変形させるものだと思っていて、12歳で入学し、18歳で卒業する時に変化させます。変化のさせ方が学校の種類だと思っていますが、本校の場合は、相似形で大きくさせています。本校の学校のスタイルに変化をするのではなく、ギザギザの子はギザギザのまま卒業するし、フワフワの子はフワフワのまま卒業しています。何も変化がなく卒業させているのではなく、生徒のスタイルのままパワーアップさせて送り出します。いい所も悪い所も拡大させていきます。

知っておいてほしいのは、自分の特徴である『美術が好きで、個性的であること』を知って入学してほしいです。

👇👇👇その他👇👇👇

✐✎✐✎授業の様子✎✐✎

✐✎✐✎学校内がキャラリー✎✐✎

✐✎✐✎その他✎✐✎

前半の記事はコチラ👇