【学校紹介】共立女子中学校・高等学校 後半(インタビュー)

学校紹介:インタビューNo.86

自分とは違う考えの人に対して寛容的な生徒たち

共立女子中学校高等学校

東京一 出会いの多い女子校

エントランスホール

👇👇👇インタビュースタート👇👇👇

✐✎✐✎進路指導について✐✎✐✎

Q20:2者・3者面談はどのくらいの頻度で行われていますか。

A20:担任と生徒との二者面談は特に決まりはありませんが、必要に応じて複数回行っています。保護者との二者面談は中学1年が年2回、中学2年・3年が年1回行います。中学では基本的に三者面談を実施していませんが、学年によっては中学3年で行います。高校では3者面談が毎年あります。

その間でPTA(保護者会)は年2~3回、また高校1・2年生は年1回、高校3年生は2回あります。

Q21:自習室はありますか。何席用意されていますか。

A21:図書室に自習スペースがあります、いろんなタイプの席があり、一人一人の個別ブースになっている席が14席、他にも大きいテーブルなどがありすべて合わせて140席ほどあります。また各階に自習できるオープンスペースがあります。高校3年生は下校時刻まで各教室を開放していますので、自習室として使用しています。また長期休暇中も高校3年生は『学校で勉強していいよ』と声をかけていますので、広いスペースの学校で勉強している生徒がいます。友達も来ているので切磋琢磨している雰囲気が生まれます。共通テストが終わり国公立を受験する生徒は、二次試験が終わるまでの期間でもほぼ毎日普段と変わらないほど学校に来て、最後まで頑張っていました。残念なことにコロナの時期は学校を閉鎖せざるを得ない時期もありましたので、高校3年生にとってはメンタル的にダメージがあったと思います。

Q22:外部予備校は学校にありますか。

A22:スクールトーマスと契約して、学校の教室をお貸ししており、最近では利用者が増えています。落ち着いた環境で毎日使うことができ、月額8千円で夜8時まで残ることができます。分からないところは学生チューターに質問することができます。最近はスマホなどの影響から自宅で勉強しにくい生徒が増えているので、集中できる場所ということで喜ばれています。また、ご両親ともお仕事をされている方が多く、自宅に帰っても子ども一人でいるとダラダラしてしまうという声も耳にします。それならば学校という安心できる場所に残って、勉強してきてほしいと思われているようです。学生チューターには本校の卒業生が多くいます。定期試験の傾向も知っていますので、アドバイスをしてくれます。現在、約1割の生徒が利用しています。

Q23:2022年12月から東邦大学理学部と高大連携協定を締結しましたが、どのような変化があったのでしょうか。

A23:東邦大学理学部とは10年来のお付き合いがあります。世間で高大連携が注目される前から、年に1度、理系の高校生に向けて大学から専門の機材を運んでいただき、高校では揃えられない実験道具を触らして使用させていただいていました。それを続けており、本校から高大連携の話をお伝えしたところ喜んでくださいました。

春休みに、大学近くの植物と色素を調べる器具を大学からお持ちいただき、初めて中学生対象の実験講座を開催しました。大学連携協定を結んだことで、中学生に対して専門的な実験をしていただけることが大きな変化です。本校の理科の教員も実験に力を入れており、普段から実験を多く取り入れながら授業を進めていく中で、ペーパーテストが苦手でも『実験が好きだ』という生徒が増えています。

本校の理科好きを増やす取り組みと東邦大学理学部との思いが良いマッチングになったのだと思います。

ここ数年、他大学から出前講座を校内でしていただく機会も増えました。大学の先生方は『生徒たちにいろんな事を伝えたい。』という思いがあるようで、快く引き受けてくださいます。また今後も多様な高大連携を探っていければと思っています。

Q24:毎年医学部への進学実績が増えていますが、対策をしていますか。

A24:理系に進むために『数学が得意になる』ことを大事にしながら『理科を得意になる』ことに重点を置いています。入学した時に理科が苦手な生徒が多くいますが、入学後に好きになる生徒が多くいます。外部連携の話に繋がりますが、実験や興味を持たせるような取り組みの成果が出てきたと思います。

特に医学部に関して話はしていませんが、医学部へ進学している生徒たちを見ていると、必ずしも両親が医者であるわけではありません。人間や病気に興味があり、世の中を良くしたいという思いで志望しています。

医学部に関して、『お金がかかるから』『難しいから』と思いますが、本校の進路支援は、多様性を謳っています。ブランド校ばかりに目を向けるのではなく、この先長く続けていく自分の将来像などを考えて『今、何をしたらいいのか』を考えるように促します。本校は都心の女子校ですので、目が行く大学(ブランド校)は限られます。世の中には多くの大学があり、いろんな楽しい学びが多くあることを積極的に話しています。地方の国公立大学を生徒たちは知らないので、正しい情報を提供するようにしたところ、『自分でも地方の医学部に進学できるのではないか。』と気づきはじめ、学校のランクよりは、環境や設備に目が行くようになりました。生徒たちの視野を広げさせるようにしたことが、医学部への進学が増えた要因になったのだと思います。

Q25:共立女子大学や短期大学の併願はできますか。

A25:併願は可能です。併設校推薦枠があり、12月中に入試・合格発表があります。合格をしてもすぐに手続きをしなくてよく、他大学を受験して最終的に共立大学へ進学する場合のみ手続きをします。自由度は高いです。出願基準が ある程度設けられていますが、それほどハードルが高いわけではありません。

Q26:他大学の指定校推薦はありますか。

A26:あります。卒業生の活躍もあり、ありがたいことに例年100校近くから枠を頂いています。

Q27:内部進学・他大学進学の割合はどのくらいですか。

A27:内部進学の割合は、10~15%、その他は他大学へ進学します。

Q28:指定校推薦で進学する生徒の割合はどのくらいですか。

A28:指定校推薦は約10%です。総合型選抜で進学する生徒の割合が年々増えてきていますし、大学側も総合型選抜の枠を広げています。9月以降、行きたい大学があれば、総合型選抜や学校推薦型で出願し結果を見てから、1・2月に頑張るかを決めていきます。以前とは入試方法が変化しています。数年前までは、どちらかに絞るようにしていましたが、今ではチャンスがあるならばチャレンジしています。

探究学習をきちんとしていれば、総合型選抜や学校推薦型に繋がっていきます。その中でプレゼンテーションや問題解決の力を身につけていきながら、基礎学力をしっかりと身につけて、一般入試にも対応できるようにしていきます。

今年から総合型選抜を意識した選択授業を高校2年で開設しました。共立女子大学のプログラムをもとにした授業で、前期はコミュニケーションスキルを磨き、自分の強みを探ります。後期はクライアント企業の方に直接来ていただき、与えられた課題の解決を目指して、最終的にプレゼンテーションするプログラムです。初年度で7時間目という設定にもかかわらず70名の生徒が履修してくれたのは驚きました。こうした授業の必要性を生徒が実感しているということでしょう。

Q28:大学、短大、専門、就職の割合を教えてください。

A28:ほぼ100%大学進学をしています。

✐✎✐✎その他✐✎✐✎

Q29:共立女子中学高等学校の施設は他にありますか。

A29:ありません。中高生が使用する施設はここだけです。

Q30:心のケアはされていますか。

A30:カウンセリング室があり、相談活動係の教員が養護教諭やカウンセラーと連絡を密に取っています。その係の教員たちは「よろず相談室」というポストも設置しています。心のケアはコロナ禍から日常的に大なり小なり必要になっています。学年には主任と副主任2名がいます。特に副主任のうち1名は相談活動係も兼務しており、日々担任とも連絡を取りながらケアをしています。また校医も週に一度来ていただいていますし、年に一度相談活動係を中心に教員も研修を受けています。今までに脳科学者の池谷裕二先生、臨床心理士の信田さよ子先生、精神科医の香山リカ先生、去年は産婦人科医の高尾美穂先生にご講演いただき、研修する機会を設けています。

Q31:共立女子中学高等学校らしい生徒とはどのような生徒ですか。

A31: 去年、高校2年生に『共立生はどのようなイメージか』と質問したところ、『平和が好き』と答えてくれた生徒がいました。6年間ここには多くの生徒がいますので、中学1・2年生の時には価値観の違いから揉め事がよくあります。その中で、穏やかな日々の大切さに気づき、『そのためにどうしたらいいのか。』と考え始めます。自分とは違う考えの人に対して寛容的な態度が育ち、人との距離の取り方が身についてきます。また調和を大切にする気持ちが強くなります。ここで言う調和とは、同調圧力でひたすら折れるのではなく、対話によって上手に合意形成をする姿勢のことです。

毎年、中学3年の後半から高校1年になればガラリと変わります。成長と共に穏やかになり、トラブルがなくなります。もちろんリーダーシップ教育でコミュニケーションスキルを磨いている成果もあるのだと思います。

Q32:共立女子中学高等学校として知っておいてほしいことはありますか。

A32:伝統の女子校という事で、堅苦しいイメージを持たれているようです。『校則が厳しいのでは』『ブラック校則があるのでは』といったイメージです。そのようなことは私が在校生だった頃からなく、『ここさえ守ればあとは自由だよね』という空気感です。ただ『あれダメ、これダメ』と言われ慣れていない現代の子どもたちにとって『なぜこの校則があるのか』と感じるところがあるようです。その時は話し合う機会を設け、そこでお互いの合意のルールを作っています。但し古くても、どの時代でも変わらないものは大切にしています。容易くすべてを変えるのではなく、ベースは守りつつ新しいものを積み重ねて『新たに共立らしいもの』を作り出していくことを心がけている学校です。

コロナ禍で社会も大きく変化しましたので、コロナ禍以前そのままに戻すのは無理です。『もう一度この時代に合わせたものは何?』『変えてはいけないものは何?』『変えた方がいいものは何?』と常に問い続け、明治時代から再生している学校です。昔からリベラルな校風ですよ。

一度学校に来ていただき、生徒と学校の雰囲気を見ていただければ、お子様は空気感で分かっていただけると思います。

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