[私立中学校特集]私立中学進学のメリット・デメリット
いつも当ブログをお読みいただきありがとうございます。
いよいよ当塾で中学受験対策の講座が始まります。
保護者様は中学受験にどのようなイメージをお持ちでしょうか。
私自身も中学受験を経験していますが、多くの学校へインタビューをさせていただいてお話を聞く中で、中学受験も時代とともに変わってきた印象を受けています。
まずは、私立中学のメリット・デメリットをいくつかお伝えします。
メリット1:高校・大学受験準備がない分、時間を有効活用できる。
中高一貫校または大学附属校の場合、きちんと日々の学習をすることで、高校・大学へ内部進学を進学することができます。
受験準備がない分、時間を有効に活用することができるのが最大のメリットです。自分がやりたい部活動や、課外活動、研究やボランティア、検定の取得など、自分の興味に向き合う時間を増やすことができます。
また留学について考えると、短期留学から長期留学まで時期をあまり気にすることなく留学できるのもメリットも一つです。なかなか公立中学3年生は留学を考えることができませんが、早い段階から世界を見せてあげたいという保護者の方もいらっしゃるようです。1年間の留学では、留学先の学校の単位認定もされ、同じ学年に戻れることができ、6年間を有効に活用できます。
メリット2:自分の適性と早い段階から向き合う事ができる。
私立中学校や公立中高一貫校には”個性あふれる教育理念”が公立中学に比べて意識されている印象があります。どのような方法で生徒たちを導いていくのか学校ごとに違います。
『哲学教育』『探究学習』『グローバル教育』『創造力の育成』『人間力の強化』など各学校に独自の教育方法があります。そこには自分が好きなテーマ、自分に合う方向性に気づくきっかけが多くあります。
また学校をインタビューする中で、将来どこの大学で学ぶのかではなく、将来何をしたいのかという視点で大学を考え、生徒たちに将来像を考えさせる学校が多くあることに気づきました。6年間を通して自分の未来を創造することができ、自分の適性を早い段階から向き合うことができるのではないでしょうか。
メリット3:同じ学力の生徒たちが学ぶ授業の進め方
私立中学校や公立中高一貫校は入学試験がある分、同じような学力の生徒たちが集まります。さらに数学や英語に関して学力別の授業を展開したり、少人数にして授業を行っている学校が多くあります。問題をできない生徒を待ったり、授業が分からず置いて行かれたりすることが少ないです。
また多くの学校で聞かれたのが、定期考査前の学習サポートだったり、定期考査後に補習授業を行っていたり、チューター制度があったり、自習室を設置していたりと、勉強で困らないような徹底したシステムが完備されています。環境面でも至れり尽くせりです。
デメリット1:経済的負担が大きい
中学校は義務教育の分、私立中学校へ進学したからと言って国や都から補助はありません。
東京都では0歳児から18歳以下の子どもに一人5000円の補助が始まるようですが、実際に公立中・高学校、私立中・高学校の教育費の違いを見てみましょう。
公立中学校と私立中学校との違い
公立中学校 | 私立中学校 | |
1カ月 | 4.4万円 | 11.9万円 |
1年間 | 53.8万円 | 143.6万円 |
3年間 | 161.4万円 | 430.8万円 |
公立高等学校と私立高等学校との違い
公立高等学校 | 私立高等学校 | |
1カ月 | 4.2万円 | 8.8万円 |
1年間 | 51.2万円 | 105.4万円 |
3年間 | 153.6万円 | 316.2万円 |
6年間の教育費の違い(中学~高校)
公立 | 私立 | |
6年間の総額 | 315万円 | 747万円 |
※出典:文部科学省『令和3年度子供の学費調査』令和4年12月21日発表
※100円以下切り捨てで掲載しています。
※上記の金額は目安です。各私立の学費は異なりますので、参考資料として参照ください。
※学校によって特待制度を設けている学校がありますので、要チェック!
より良い環境で子供を育てたいと思うのが親心です。子供のために私立へ進学させたいとお考えの方に今一度、チェックしてみましょう。
デメリット2:友達づくりで一苦労
地元の多くの友達は、公立中学校へ進学します。そんな中自分は、新しい環境で新しいお友達を作らなければなりません。
また地元の友達同士は小学校6年間中学校3年間で、友情を深めている中、なかなかその輪に入ることが難しくなってしまうかもしれません。
逆に考えれば、小学校時代に友達同士のトラブルがあった場合、そのまま公立中学校へ進学するのは子どもにとって良い環境とは言えません。私立受験をして子どもにとって場所を見つけてあげるのも一つの手!
デメリット3:中学卒業後の選択肢は狭い
私立中学校へ進学した場合、概ね併設された高等学校へ進学するように先生方は話されます。
中学時代に『私はこの学校が合わない』と感じた場合、中学校の先生へ相談しても他校の高校へ進学させているパターンが過去にあまりないということです。
どうしても学校の方針が合わなかったり、他校でやりたい気持ちが強くなった場合、公立中学に進学した人達と同じように、高校受験をしないといけない点を覚えておきましょう。(学校見学・内申点アップ・受験勉強等)
まとめ
いかがでしたか。今回は私立中学校のメリット、デメリットをお伝えしました。他にもメリット・デメリットと思う点はあります。メリットと思うことが人によってはデメリットに思ったり、逆もしかりです。同じように公立中学校にもメリット・デメリットがあります。
お子様にとって良い選択をしてあげたいと思うのは親として当然です。しかしお子様が本当に望んでいるのか、納得して受験に臨んでいるのか、子供の意見を聞き、情報を親子で共有して話し合い、方向性を考えることが大切だと思います。