入試で押さえておきたい日本のこと【文学Ⅱ・近世~近現代】
引き続き入試で押さえておきたい日本のこと【文学】をお送りします。昨日は時代区分と上代・中古・中世の文学についてお送りしました。今日は近世~近現代までの文学についてお送りします。
近世文学(江戸時代の文学)
✐✎✐✎小説✐✎✐✎
●『日本永代蔵』1688年・・・井原西鶴(いはらさいかく)浮世草子、町人物、当時の町人の成功・失敗談を描く。
●『雨月物語』1776年・・・上田秋成(うえだあきなり)古典的怪異小説
●『南総里見八犬伝』1814年・・・曲亭馬琴(きょくていばきん)28年の年月をかけて著した長編小説。房総里見氏の歴史を題材にしているが、創作されたもの。
✐✎✐✎俳諧✐✎✐✎
●『おくのほそ道』1694年・・・松尾芭蕉(まつおばしょう)(紀行文)
●『新花摘』1797年・・・与謝蕪村(よさぶそん)俳文集。俳句のほか怪異談が多く収録
●『おらが春』1819年・・・小林一茶(こばやしいっさ)俳諧句文集:一茶自身の生い立ちなど
✐✎✐✎劇文学✐✎✐✎
≪ 浄瑠璃 ≫ 平曲や謡曲に発した、琵琶(びわ)・扇拍子による音曲(おんぎょく)の語り物
●『曾根崎心中』1703年初演・・・近松門左衛門(ちかまつもんざえもん)世話物
●『義経千本桜』1747年初演・・・竹田出雲ら初演
≪ 歌舞伎 ≫ 語源は「傾(かぶ)く」。芝居、踊り、音楽。この3要素で楽しませることを追求し、一つの総合芸術にまで磨き上げた。
●『東海道四谷怪談』1825年初演・・・鶴屋南北(つるやなんぼく)
✐✎✐✎その他✐✎✐✎
●『万葉考』1768年頃・・・賀茂真淵(かものまぶち)
●『古事記伝』1798年・・・本居宣長(もとおりのりなが)歴史書
●『東海道中膝栗毛』1802年・・・十返舎一九(じっぺんしゃいっく)東海道旅行記
近現代文学(明治・大正・昭和時代の文学)
明治時代
✐✎✐✎写実主義(世相をありのまま描く)✐✎✐✎
●『小説真髄(しょうせつしんずい)』1885年・・・坪内逍遥(つぼうちしょうよう)
●『浮雲』1887年・・・二葉亭四迷(ふたばていしめい) 言文一致体(日常に用いられる話し言葉に近い口語体を用いて文章を書くこと)で書かれている。
✐✎✐✎理想主義✐✎✐✎
●『五重塔』1892年・・・幸田露伴(こうだろはん)
✐✎✐✎ロマン主義✐✎✐✎
●『舞姫』1890年・・・森鴎外(もりおうがい)
●『たけくらべ』1895年『にごりえ』・・・樋口一葉(ひぐちいちよう)
●『高野聖』1900年・・・泉鏡花(いずみきょうか)
✐✎✐✎ロマン主義・詩・俳句✐✎✐✎
●『みだれ髪』1901年・・・与謝野晶子(よさのあきこ)
●『病牀六尺』1902年・・・正岡子規(まさおかしき)
✐✎✐✎自然主義✐✎✐✎
●『武蔵野』1900年・・・国木田独歩(くにきだどっぽ)
●『破壊』1906年・・・島崎藤村(しまざきとうそん)
●『蒲団』1907年『田舎教師』1909年・・・田山花袋(たやまかたい)
✐✎✐✎自然主義・詩✐✎✐✎
●『一握の砂(いちあくのすな)』1910年・・・石川啄木(いしかわたくぼく)
✐✎✐✎その他✐✎✐✎
●『吾輩は猫である』1905年、『坊ちゃん』1906年、・・・夏目漱石(なつめそうせき)
大正時代
✐✎✐✎反自然主義✐✎✐✎
●『こころ』1914年・・・夏目漱石(なつめそうせき)1
●『高瀬舟』1916年、『阿部一族』1913年・・・森鴎外(もりおうがい)1
✐✎✐✎反自然主義・耽美派✐✎✐✎
●『刺青』『痴人の愛』・・・谷崎潤一郎
●三島由紀夫
●『あめりか物語』・・・永井荷風
✐✎✐✎反自然主義・白樺派✐✎✐✎
●『暗夜行路』1921年・・・志賀直哉(しがなおや)
●『友情』1919年・・・武者小路実篤(むしゃのこうおじさねあつ)
✐✎✐✎反自然主義・新思潮派✐✎✐✎
●『羅生門』1915年、『鼻』1916年・・・芥川龍之介(あくたがわりゅうのすけ)
✐✎✐✎その他✐✎✐✎
●『伊豆の踊子』1926年・・・川端康成(かわばたやすなり):本日初ノーベル文学賞受賞
●『春と修羅』1924年・・・宮沢賢治(みやざわけんじ)
昭和時代
✐✎✐✎プロレタリア文学✐✎✐✎
●『蟹工船』1929年・・・小林多喜二(こばやしたきじ)
✐✎✐✎その他✐✎✐✎
●『夜明け前』1929年・・・島崎藤村
●『雪国』1935年・・・川端康成『国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。』の冒頭はあまりにも有名!
●『走れメロス』1940年、『人間失格』1948年『斜陽』1947年・・・太宰治
●『銀河鉄道の夜』1941年・・・宮沢賢治の童話作品。孤独な少年ジョパンニが、友人カンパネラ銀河鉄道の旅をする物語。
●『山月記』1942年・・・中島敦
1945年第二次世界大戦終戦
●『二十四の瞳』1952年・・・壷井栄
●『金閣寺』1956年、『潮騒』1954年・・・三島由紀夫
●『火垂るの墓』1967年・・・野坂昭如
●『サラダ記念日』1987年・・・俵万智 歌集
●『沈黙』1966年・・・遠藤周作
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