【学校紹介】東邦大学付属東邦中学校・高等学校 前半(インタビュー)

学校紹介:インタビューNo.74

東邦大学東邦中学校・高等学校

千葉県習志野市泉町2-1-37

自然・生命・人間

共学校

今回インタビューに答えてくださった
広報部長 岡田 美秀先生

👇👇👇インタビュースタート👇👇👇

✐✎✐✎まずは✐✎✐✎

Q1:1952年に創立され、今年で70周年になりますが、現在各学年何クラスで、何名ずつですか。

A1:2017年度より高校募集を停止し、併設型の完全中高一貫校となりました。それに伴い、中学は募集定員を280名から300名へと増え、1クラス約37名8クラスとなりました。中1~高1までは8クラス、高校2・3年生は、進路選択に合わせて9クラスになる学年があります。9クラスになると文理が3:6のクラス編成となっています。

Q2:2017年から高等学校の募集を停止し、完全中高一貫校になりましたが、なぜ高等学校の募集を停止したのでしょうか 。

A2:高入生の枠が80名2クラスのみで、中学から受け入れている人数がもともと多い学校でした。メインとなる中学から入学している生徒たちの活動をスムーズにしたいという思いがありました。高入生がいる時はカリキュラムで高入生を少し待つところもありました。

また、高入生の学習は、高1の1年間で付中生に追いつこうと速いペースで授業を進めていくので、とてもハードなものでした。クラス編成では高2からは合流するのですが、新参者として馴染むのに時間を要する生徒もいたりしました。新たな風を吹き込む存在として高入生がいるメリットも多くある中、高入生の方々のことも考えて現在の形となりました。

Q3:御校の特徴である『プロセス重視の学習』 とはどのような事を行っているのでしょうか。

A3:本校の『プロセス重視の学習』とは、生徒ひとりひとりの興味関心を広げていくことで『学ぶ喜びを大切にする』というものです。教室の机上での学びに終止せず、五感をはたらかせた体験を通じて知識を身につけるための授業運営につとめています。たとえば、理科であれば理科実験室での活動を多く取り入れております。そこでは、教室で学んだ知識や法則の確認とともに、『なぜこのようになるのだろうか。』という新たな課題との出会いもあります。この問いと向き合うことが学びの原動力となり、学ぶ喜びを感じることのできる『プロセス』へと発展していきます。これは、どの教科においても言えることです。

Q4:自転車で通学することはできますか

A4:可能です。一クラス2~3名いますので、一学年約10%はいます。基本的には近隣の方が多くいます。成長に合わせて高校生から自転車通学に切り替える方もいます。自転車通学の条件を学校として定めてはおりません。ご家庭の判断で登録申請をいただきます。毎年通学ルートが安全なのかを担任が個別面談をしながら、確認して更新してもらっています。

Q5:どのエリアから通ってくる生徒が多いですか

A5:学校所在地は千葉県習志野市ですが、隣の船橋市の生徒が1番多くいます。次に市川市、浦安市、千葉市の近隣の市から来る生徒が多くいます。全体でいうと7割が千葉県の方、残りの3割のほとんどが東京都の方ですが、埼玉県、茨城県の方もいます。遠い方ですと片道2時間もかけてきている方もいます。東京の東側の方が電車で下りなので時間もそんなにかからず、通いやすいという話はよく聞きます。

✐✎✐✎コース・カリキュラムについて✐✎✐✎

Q6:コース分けをしていますか。

A6:高校2年生から選択科目をもとに文系、理系に分かれています。選択科目は生徒一人一人に自分の進路実現を見据えて決定してもらいます。授業の展開は、生徒本人の意志を最大限に尊重したサポート体制をとっています。

本校には選抜クラスという概念はありません。習熟度別もありません。帰国生入試で入学された方を対象とした取り出し授業を中1~3に英語のみ実施しています。本校が大切にしている伝統は、互いの個性や文化を理解し合うことのできる「他者理解」です。学習面においても、友人同士で「教え・教えられる」ことで、お互いに刺激し合ってほしいと思っています。

英語の取り出し授業につきましては、帰国生入試以外での入学者には参加希望を伺い、希望の方には適性検査を受けてもらい、その結果で入っていただけます。これは、入学後、中1の終わり、中2の終わりに『来年度取り出しの授業に参加しますか』という希望を聞いています。

Q7:何名の方が取り出し授業を受けているのでしょうか。

A7:帰国生入試での入学者が、10~20名いますので、その生徒たちです。途中から合流する方は 少数です。通常の英語の授業でもしっかりと学べます。

Q8:習熟度別もなくすべて同じクラスの生徒と学ぶのでしょうか。

A8:そうです。クラス編成も偏りのない集団づくりに配慮しています。自分の得意科目についてはクラスに必ずライバルはいます。自分に苦手科目があれば、必ず得意な子もいるので、生徒同士は教えあうのが日常です。学びを進めるには『友人同士の教えあい』が一番有効です。苦手科目について友人に尋ねることができることが最大のメリットのように思われがちですが、実は自分の得意科目を友人に教えることが学習をより定着させるコツだと言う生徒も多くいます。このような日常生活の中で自然と行われる「アウトプット学習」が伝統的に引きつがれているのも本校の魅力のひとつです。もちろん私たち教員のサポートがあることもお忘れなく。毎日の授業だけでなく、個別の質問はいつでも遠慮なくしてもらえます。

✐✎✐✎学問体験講座✐✎✐✎

Q9:大学キャンパス開講講座の参加対象は、何年生ですか。

Q9:講座によって高校生だけというものもありますが、基本的に中学生、高校生、全学年対象になっており、保護者も可能という講座もあります。歩いて10分ほどのところにある東邦大学の習志野キャンパスの施設で、大学の先生たちの力もお借りして多くの講座を開設してもらっています。他の大学の先生にお越しいただいて行う講座もあります。東邦大学の講座は理系の内容が多くなりますが、教養課程の文系の先生もいますので、法学や語学の講座を東邦大学で準備していただくことがあります。ホットな話題の時には他大学の先生をお招きして実施しています。『学問体験講座』は、中高生がちょっと背伸びして、『普段の勉強の先にある世界を覗きたい』『自分の進路を見つめたい』というチャンスです。また日々学習していることが今の社会とどのように繋がっているかを知る機会となります。受講者からは、日常の学習意欲をさらに高められたという声もたくさんあります。

Q10:大学キャンパス開講講座では多くの講座が準備されていますが、年何回開催されているのでしょうか。

A10:一学期の終わりと、二学期の冬休みに入る直前の2回に多くの講座を設定しています。その他にも2学期の途中に他大学の先生に来ていただいて開催しています。その都度希望者を募っています。

Q11:ブラックジャックセミナーとは、どのようなものでしょうか。

A11:医学部を志望している高校1年生30名に限定して、進路を見極める時期でもある3月に実施しています。佐倉にある東邦大学医療センターで行われているので、他の講座とは違う条件で実施しています。従来の外科手術を体験として鶏肉をメスで切り、針と糸で縫う体験を交えながら、現在の医療の現場でメインとなる内視鏡手術の模擬体験です。模型で長いはさみを持ち、モニターを見ながら施術する、実際にやってみるとなかなかの難しさのようです。

Q12:東邦大学は理系のみの大学になりますが、付属校として強みはありますか。

A12:東邦大学は、理系の自然科学系総合大学ですが、本校は中高生の6年間の学びの中で、理系だけでなく文系、実技科目も含めてあらゆる学問領域にしっかり取り組んでもらいます。大学付属としての特徴は、建学の理念が大学と同じであるということ、その建学の理念に『自然・生命・人間の尊重』を掲げています。ここには社会に貢献できる人材を育成しようという思いが込められており、豊かな人間性と科学的かつ多角的な視点を養いながら、将来の自分を見つけることのできる教育機関として時代の要請に応えようと発展してきた学校です。昨年に中学が60周年、今年に高校が70周年を迎えました。

✐✎✐✎国際理解教育について✐✎✐✎

Q13:海外研修には何名の生徒さんが参加されていますか。

・オーストラリア研修(カロスカルチャーコース)(中3対象・2週間)

・オーストラリア研修(サイエンスコース)(高校生対象・11日間)

・シンガポール研修(中3・高1対象・10日間)

A13:現在コロナ禍で海外研修は中止が続いています。代替の活動として今年(2022年)は国内で英語の研修をすることができました。コロナ禍に入る前は、夏休みにオーストラリアに姉妹提携校があるので、中3対象のクロスカルチャーコースを毎年実施していました。異文化に触れながら自分が学んだ英語力を試す場となっています。参加人数が一番多い年は、学年の半分の150人が参加した実績がありますが、平均しますと毎年約100名の生徒が参加しています。

サイエンスコースとシンガポール研修はそれぞれ具体的なテーマがありますので、少人数で行きます。サイエンスコースは、オーストラリアの海岸での環境調査がメインの活動です。海岸線での地引き網漁をするのですが、おいしいお魚を取るわけではありません。漁獲した魚の体内のマイクロプラスチックを採取して研究するために実施しています。

シンガポールは現地のインター校での授業や寄宿舎での宿泊がメインとなります。クロスカルチャーコースよりもさらにハイレベルも語学力が試されます。

Q14:国内研修をされたようですが、どのような事を行ったのでしょうか。

A14:(海外研修は)学年を指定して毎年実施してきましたが、実施できなかった学年にも対象を広げて募集しましたところ、高校2年生から中学3年生までの生徒が参加しました。場所は福島県にある英語研修施設『ブリティッシュヒルズ』に2泊3日でオールイングリッシュの生活を体験しました。

ハーバード大学の学生さんに本校に来てもらって、3日間オールイングリッシュでディスカッションをする『SLICE』というプログラムも毎年実施しています。現在のコロナ禍では、オンラインでの実施が続いていますが、本校会場で開催できる時はホームステイの受け入れも可能でした。社会的なものをテーマで議論をするので、難易度が高く高校生が中心に参加しています。

『Power in ME』は日本国内の留学生が夏休みに本校に来ていただいて実施するイベントです。レベルは初級からなので、中学1年生から参加することができます。『英語を体験しよう』と3日間約100名の生徒が参加しました。留学生の方も約20名の方に来ていただいて、留学生1名に対して5名の生徒が一緒に活動するプログラムになります。

Q15:姉妹校であるオーストラリア・ブリスベンの私立学校St Peters Lutheran Collegeとはどのような交流があるのでしょうか。

A15:実績としては部活動の交流をしています。私はサッカー部の顧問をしていまして、サッカー部で希望者を募り渡濠した年もあります。オーストラリアは一つの種目をオールシーズンするのではなく、時期を分けて活動するようです。サッカーは3月頃に活動するので、3月に実施しました。St Peters Lutheran Collegeのオーケストラ部が、本校に来てくれた年もあり、継続的な交流をしています。

Q16:『SLICE』のハーバード大学生やSt Peters Lutheran Collegeの高校生のホームステイの受け入れをされていますが、毎年どのくらいの方を受け入れているのでしょうか。

A16:ホームステイをするにあたり、本校の生徒、保護者で受け入れたいというご家庭があれば、その都度募集をかけております。『SLICE』プログラムに参加してされていないご家庭からの希望もあったりします。

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